11/10(日)に埼玉県の本庄サーキットで2020年から使用するマシンのテスト走行を行いました。 マシンはKUMANO-LCR-GSX-R1000、サイドカーレースのレジェンド熊野正人氏がWGPサイドカークラスに参戦している時に製作したフレームをベースとして2014年に製作されたマシンです。前オーナーのRisingSunRacing渡辺正人氏はこのマシンでPikes Peak International Hillclimb,PPIHCにチャレンジし、クラス優勝を果たしてきました。
teamTRSのドライバー小沼はF1クラスのマシンを操縦するのは初めて。まずは身体をしっかりホールドさせるためのポジション合わせからスタートです。
ドライバーは膝を固定し、加速・減速・旋回の全てのGを受け止められるよう上半身のホールドも考えなければなりません。静止状態で良いと思っても実際に走ると収まりが悪いということもあるので当面の間はウレタンとガムテープで試行錯誤になります。
パッセンジャーもグラブバーやステップの位置・形状を自分好みに合わせていくのですが、こちらも静止状態と走行中では印象がかなり変わってきます。当面は邪魔になるものを全て外して人間が合わせるようにして様子を見ていくことにしました。
最初はマシンの挙動を確認しながら慎重にいきましょう、と打ち合わせをしてコースイン。
パッセンジャーの私は2年間F1クラスの経験を積んでいますが、ドライバー小沼は体験レベルでパッセンジャーとして少し乗っただけ。どうなるか不安があったのですが当人曰く乗り心地が良かったとのことで、当初の目標を3秒上回るタイムで1本目を終了。
とりあえずポジションも最低限のホールドと操作には問題がないことが確認できたので2本目ではハードブレーキングやオーバースピードでコーナーに侵入してみるなど幾つかの事を試し、タイムは更に1秒短縮。
本庄サーキットは身体的負担が高めのサーキットで、2本の走行で疲労が結構溜まってきたので3本目は軽めに流して終了。無理せず抑えて走って2本目の0.2秒落ち。ブレーキポイントや走行ラインをしっかり組み立てればあと1秒ぐらいはすぐに削れそうです。
でも本当に難しいのはその先、マシンを二人で自由自在にコントロール出来る様になるには何年もかかるでしょう。
ミニサイドカーのF4マシンでテーマを持って走り込んで来た事が無駄ではなかったと実感でき、上々のスタートが切れました。2020年開幕戦にはマシンの調整も含め走りのレベルを上げてから挑みたいところですがあと4ヶ月しかありません。
焦らず着実に、でも出来る限りの準備をしていきたいと思います。
Photo by 川野 紘史
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