新型コロナウイルス感染拡大防止のため第2戦は中止、全国緊急事態宣言によるあらゆるイベントの中止・延期を経てモータースポーツも少しずつ再び動き始めました。
そして7月26日、約5ヶ月ぶりにF1/F2クラスのレースが開催されました。
悪天候やスケジュールの都合などで4月に茂原ツインサーキットで撮影走行して以来の走行となってしまったので少々不安も感じながらレース当日を迎えました。
予選は前日から強めの雨が続いており完全なウエット、コースの一部には大きな水溜やコースを横切る川が出現しており非常に滑りやすい状態でした。
F1クラス初挑戦の我々にとって一番困るのが経験とデータの不足です。
今回の予選ではタイヤ空気圧の設定を誤り、走行中に狙った空気圧まで上げることができずよりグリップが得にくい状態となってしました。それでも予選は1位で通過できたので気を取り直し決勝に向けての作戦を考えます。
ドライとレインでは荷重の掛け方が全く違ってきます。
パッセンジャーがドライと同じ乗り方しか出来ない場合マシンは容易にコントロールを失い左右問わず簡単にスピンしてしまうのですが、これは後日別記事で説明したいと思います。
今回はマシンの準備が間に合わず欠場だったteamOZEKIの大関選手がアドバイザーとして駆けつけ、ドライバーとパッセンジャーのそれぞれに的確な助言をしてくれました。
予選と決勝の間にはある4輪雑誌に取材していただきました、こちらも公にできるタイミングでお知らせします。
取材が終わる頃には雨も上がり晴れ間も出て、路面はだんだん乾いてきました。
サイドカークラス決勝直前にはレコードラインはドライ寄りのハーフウエット、タイヤは迷わずスリックを選択。しかしグリッドに着く頃には再び雨が少しずつ降り始め、ウォームアップラップ中にも確実に強くなってきました。
全車スリックなので条件は同じ、覚悟を決めて攻めるしかありません。
スタートはレコードラインの内側のしっかり濡れたグリッドなので1コーナー手前までホイールスピンしながらもホールショットは死守。
ギアが何速でも気を抜くとホイールスピンしてしまうような路面です。
だんだん濡れていくという展開は嫌なもので、前周で止まれたブレーキングが止まれないなど当たり前、手探りでペースを維持します。
ドライバーは希薄な3本のタイヤの接地感を探りながら減速・旋回・加速の一つ一つを丁寧に操作しマシンを前に進めます。
パッセンジャーも右コーナーでは後輪と側輪の滑り具合に神経を集中し、左足の踏み込み具合で側輪への荷重を調整。左コーナーでは側車側に荷重を掛けすぎないよう抜重しながら後輪のトラクションが抜けないように抑えていきます。
どんどん路面状況は悪くなりタイヤも冷え、5周目の1コーナーではついにスピンを喫してしまいました。ですが後続を大幅に引き離していたため落ち着いてコースに復帰、ペースは落としましたが2位を20秒以上引き離して無事にチェッカーを受けることが出来ました。
今回も結果はPole to Winですが、とにかく難しいコンディションで大いに悩み、嬉しさよりは沢山の課題を感じるレースとなりました。
最終戦では悪天候にも関わらず応援に駆けつけてくれた仲間やスポンサー様のためにも清々しく良い内容のレースをしたいところです。
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